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未来の暮らしをデザインする家づくりのヒント

未来の暮らしをデザインする家づくりのヒント

家づくりを考える際は「すでにある家」を参考にすることです。そこからヒントを得て未来の暮らしをイメージします。

中には古い家からインスピレーションを得ることもあるでしょう。アンティークな家に憧れを持つように、現在の家づくりも未来に十分通用するでしょう。

ここでは、「未来の暮らしをデザインする家づくり」を考えてみます。

サステナブルな家を実現

「サステナブル」は「持続可能な」という意味で、環境問題や地球温暖化への意識が高まるなかでよく使われるキーワードです。
※「SDGs(持続可能な開発目標)」のSの部分です。

家づくりでも「サステナブルな家」が注目されています。
環境に優しく長寿社会を見越した次世代につながる家づくりを考えましょう。ここではサステナブルな家を説明します。

エコフレンドリーな家づくり

「エコフレンドリー」という言葉もよく聞きますが、「環境に優しい」という意味です。サステナブルよりも、より身近に感じられます。
基本的には省エネで燃費のよい家で、太陽光発電や断熱技術の利用で光熱費の削減から始めましょう。

太陽光発電について

省エネはエネルギー効率を高めることです。その最前線に位置しているのが太陽光発電といっていいでしょう。初期費用が高いこととメンテナンスやパネルの張り替えなどにお金がかかって結局元が取れないのでは…といわれていますが、簡単にまとめると以下のとおりです。

  • 7~9年で初期費用を回収できるのが一般的
  • 国からの補助金はない
  • メンテナンス費用がかかる

結論はどうなの?になりますが、長い目で見るとおすすめです。特に新築住宅に後付けではなく、家づくりのなかに太陽光パネルを組み込むようにしましょう。

長期的には元が取れると考えられるので、取れたあとは蓄財ができてそれを来たるメンテナンスに充てることができます。

※国からの補助金は2014年度でストップしていますが、多くの自治体で補助金制度を行っています。電気の10年間固定買取も継続中です。

エネルギー効率を高める設計

エネルギー効率を高めるのは太陽光発電だけではありません。家づくりを考える際に抑えておきたい基本的な部分は以下のものです。

  • 高気密
  • 高断熱
  • 換気性能

いずれもエネルギー効率を高めるために欠かせないものです。高気密は隙間を減らすこと、高断熱は外部の寒さ・暑さから住む人を守るだけではなく、家そのものを守ります。

換気システムは、高気密・高断熱と合わせて抑えておきたいものです。空気の入れ換えは常に必要です。

「全熱交換器」「第一種換気システム」という言葉を覚えておきましょう。全熱交換器は、換気の際に汚れた空気から熱を回収、回収した熱は再利用します。快適な温度や湿度を維持しながらきれいな空気に換気してくれるすぐれものです。

デジタル化された暮らし

一昔前と比べて生活は便利になりました。

中にはデジタル化された生活に窮屈さを感じることもあるかもしれませんが、一度手に入れた便利さを手放すことは容易ではありません。
そのため、リスクヘッジを考えながらデジタル化された暮らしに対応していきたいものです。

スマート家電で生活を快適に

スマート家電はインターネットを介して遠隔操作ができる家電のことです。帰宅前に家のエアコンのスイッチを入れておくと、帰宅したときは快適な室温になっていたり、お風呂に給湯ができたりと日常生活をより便利に効率化することができます。
家のなかでも声かけひとつで照明をつけたりテレビを操作したりすることも可能です。さらに日々のルーティンワークの自動化で、毎日の操作をなくすこともできるようになります。

スマートホームでエネルギー効率を追究

スマートホームは、最新のIT技術を駆使して、家電を効率的に制御することです。前述したルーティンワークの自動化もスマートホームに限りなく近づけます。

家電を効率的に制御することはエネルギー消費の最適化につながります。理想的な流れは以下のとおりです。

  • つくる:太陽光発電
  • ためる:家庭用蓄電池の活用
  • つかう:スマート家電

家庭用蓄電池は、太陽光発電で余った電気を蓄電することで夜間にも使えて電気代の節約になります。災害時などでの停電にも力強い存在になるでしょう。一方でバッテリーの劣化や初期費用およびメンテナンス費用などが高額です。スマートホームの頼りになる存在ですが、耐久性持続性を考えるとまだまだ発展途上といえます。

フレキシブルな空間デザイン

フレキシブルとは、あらゆる変化に対応できる柔軟さや融通性を表す言葉です。フレキシブルを家づくりの分野に当てはめると、多用途に対応するといった意味合いが最適でしょう。

未来の暮らしや家族像を予測するのは難しいですが、あらゆる状況に対応できるような家づくりが求められます。

それは、モジュール家具であったり多機能スペースであったり、活用はさまざまです。未来の暮らしに想いを馳せながら、改良の余地の多いフレキシブルな空間デザインを考えてみましょう。

スペースを有効活用

近未来的な住宅が増えていて大きく立派に見える新築住宅ですが、総じて床面積は縮小傾向にあるのだそうです。

※参考 国土交通省 建築着工統計調査報告(令和5年計分)

1階部分をワンフロアにして広く見せている新築住宅が多い印象です。そうであれば、デッドスペースをできるだけなくし、スペースの有効活用が重要です。

  • 壁面収納
  • 埋込収納
  • スキップフロア
  • モジュール家具

広々と見せるには収納スペースの確保が必須です。スキップフロアは、中2階やロフト、半地下などさまざまなバリエーションで広く見せる工夫です。

バリアフリーとは真逆ですが、将来的な含みを残して検討してみるのもよいでしょう。収納を考えたモジュール家具もおすすめです。

可動式パネルの活用

可動式パネルの活用はまさにフレキシブルデザインです。簡単に仕切りの変更ができるので空間を最大限に活用できます。

仕切りは引き戸形式が主流で、ノンレール形式のすっきりしたタイプが人気です。ワンフロアのリビングを必要に応じて2分割あるいは3分割にできるようにしておくと、何かの折に便利です。

面倒な部分もありますが、いつでもプライベートスペースができる心の余裕が大きなメリットです。

健康を考えた家づくり

健康を考えた家づくりが注目を集めています。折しも世界保健機関が提唱しているウェルビーイング(よい状態)。

拡大解釈するとウェルビーイングは、健康を含めた幸福な状態が末永く続くことです。働き方改革の提唱やコロナ禍で在宅勤務が増えたことで、モノを消費する社会から心の豊かさを求める社会構造の変化、さらに健康志向の高まりなどからウェルビーイングが注目されています。

ここではウェルビーイングを重視した未来志向の家づくりを考えます。

自然光の取り入れ

自然光の取り入れは身体の健康だけではなく心の健康にも効果的です。心身ともに健やかであれば、何事に対してもモチベーションを上げて臨むことができるでしょう。

家づくりの視点で考えると、窓を大きめにすること、天窓の採用などが基本となります。さらに吹き抜けにすることで、高い位置に設置した窓や天窓から採光が可能で、自然光を1階にまで届くような家づくりをすると、家の中が細部にわたって明るくなります。

構造上、採光が難しいケースであれば、光ダクトの採用も考えてみましょう。

良質な換気システム

2003年の建築基準法の改正でそれ以降の新築住宅(リフォーム含)には24時間換気システムが義務化されています。※従来の換気扇を24時間稼働すればOK

良質な空気環境を保つ換気システムは、給気と排気を区別している第1種換気システムが推奨されます。一般的な排気のみの換気扇は第3種換気システムになります。

新築住宅をじっくり観察するわけにもいきませんが、窓を開けている住宅が少なく感じるのは、良質な換気システムを導入している住宅が増えてきたからでしょう。

癒しの空間

ストレスの軽減は健康志向には欠かせません。ストレスを感じないようにするにはどうしたらいいのか、そしてストレスを感じても発散するにはどうすればいいのでしょうか。

一番は癒やしの空間を家に求めることです。家にいれば安心できることはもちろんなのですが、それにプラスして好みのインテリアなどを取り入れて癒し度をアップするのです。

家の中を癒やしの空間にすることで、ストレスフリーになります。自然素材や観葉植物などを取り入れたインテリアなどがおすすめです。

バリアフリー住宅の提案

若い夫婦の家づくりであれば、バリアフリーまで考えなくてもいいかもしれません。それでも、将来を見据えたバリアフリーあるいはバリアフリーにしやすい家づくりを考えた方がよいでしょう。

バリアフリー住宅は高齢者や障害のある方向けのイメージがありますが、小さなお子さんから幅広い世代に対応しています。

ここでは、誰もが安全に快適に暮らせる優しいバリアフリー住宅を紹介します。

全世代対応のユニバーサルデザイン

最初からバリアフリー住宅を標榜するのであれば、平屋建ても視野に入ると思います。平屋になると部屋数が気になると思いますが、平屋の場合は建ぺい率や容積率が緩和されるので、土地面積が50坪程度あれば、間取りに余裕のある平屋の家づくりが可能です。

大人数には向かないかも知れませんが、家族4人で将来的に子どもが独立、変わって高齢の親を迎える場合であれば十分に対応可能です。

50歳以降で家づくりを考えている人の30%程が平屋づくりをしているという調査結果もあります。バリアフリーが必ずしも平屋建てというわけではありませんが、将来を見据えて考えてみましょう。

車椅子でも快適

バリアフリーのそもそもの目的は障壁をなくすことです。段差をなくすことで移動のしやすさを目標としています。その第一が車椅子での快適な移動です。

リフォームでバリアフリーにするケースが少なくないのですが、最初の家づくりの段階で将来のバリアフリー化を見越した設計にするか、最初からバリアフリーの家づくりをするかのどちらかになります。いずれにしても、老後はたった数㎝の段差でも移動の際に苦痛になることを頭に入れておくべきです。

車椅子でも快適な生活動線を考えると、玄関ドアに至るまでのスロープ面積の確保、移動動線の幅の確保、室内廊下やトイレの段差をなくす、手すりの設置などの配慮が必要になります。

※スロープ面積の確保はできるだけ緩やかな傾斜にするためです。

使いやすさを考慮

障壁をなくすバリアフリーを考えると、キッチンの使いやすさは一番に考慮しなくてはいけません。住宅内のキッチンはオープンスタイルが主流であり、それ自体使いやすさを考慮したものになっています。

現在では、リビングやダイニングと融合した設計が行われています。もっと大胆な設計ではリビングの中心にキッチンが鎮座しているものもあります。
車椅子でキッチンを利用するとなると、高さ調節ができるキッチンシステムもあります。

車椅子での生活となると、生活の視点が変わってきます。そのなかでもキッチンの高さ調節ができればこれ程便利なことはないでしょう。

未来に向けた投資

土地はともかく、新築一戸建て住宅の価値は20年でゼロになります。これは、木造住宅の耐用年数が22年と定められていることからきています。
もっとも、不動産業界での価値なので、20年を超えると価値がなくなるとか建物の寿命がなくなるわけではありません。
現在の家づくりは、太陽光発電やオール電化、バリアフリー、耐震耐熱構造など未来志向の高性能住宅が多く、住宅価格の高騰も手伝って将来のリセールバリューも期待できるようになりました。
終の住処としての家づくりですが、将来的に家の建て替えや引っ越しなども視野に入れると、投資を考えての家づくりも考えていいかもしれません。

ここでは、長期的な価値と持続可能性を考慮した家づくりを考えてみます。

長期的価値を見据えた住宅設計

例えば新築する住宅が20年後30年後に資産価値があるのかを考えるのはなかなか難しいです。家の資産価値は築年数とともに低下していくからです。

いっぽう、価値の低下スピードを緩める事は可能です。

  • 高性能住宅
  • 定期的なメンテナンス
  • 希少価値がある
  • 利便性

高性能住宅は、太陽光発電・オール電化・耐震耐熱断熱構造・バリアフリーなどです。デザインに優れた住宅など好みがわかれますが高く売れる可能性は大きいです。
※未来の市場ニーズに合致するデザインであることが求められます。
また、定期的に十分なメンテナンスがされていると購入する側に対しての訴求効果は十分です。利便性では立地が大きなセールスポイントになるのは間違いありません。
また、技術的なことになりますが、SE構法で作られた住宅は、高い耐震性を誇りなおかつ自由な空間設計を実現するものです。
家づくりの際には「SE構法」をぜひ頭に入れておきましょう。
※SE構法は「阪神淡路大震災」を教訓に木造でも鉄骨やRC構造に負けない強靱な家づくりを実現。木造ラーメン構法とも呼ばれています。

エネルギー効率と持続可能性

エネルギー効率と持続可能性を追求し、環境に優しくコスト削減を実現するエコ住宅は、将来変わることのない家づくりの基本です。エコ住宅はそれ自体が売却の際に高い評価を得やすい物件です。家づくりの際は長期的な視野に立って将来の資産価値を追究したいところです。

スマート技術とイノベーション

現在はスマートホームが高性能住宅の代名詞となっています。高性能住宅である程将来にわたって資産価値の下落は少なく、リセールバリューの高い物件となります。
新しい技術をふんだんにとりいれるとそれだけ、家づくりの際の費用が増してしまいますが、費用をかけた分だけ売却時に戻ってくると考えていいでしょう。
売却を考えないまでも、スマートホームは住むだけで楽しく、満ち足りた気持ちになることは間違いありません。
新しい技術をふんだんに取り入れた未来志向のスマートホームの家づくりで生活の利便性と快適性の向上を目指しましょう。
※高いリセールバリューを期待するには、建材にもこだわりを持ちたいところです。リセール時には目に見えない部分ですが、しっかりとアピールして訴求効果をあげましょう。

まとめ

住宅を新築すると10年ごとにリフォームが必要だとされてきました。

現在は、良質な建材の使用や塗装技術の向上、耐熱耐震断熱構造の住宅など、頑強につくることで外壁塗装を含めて、リフォーム期間が長くなったという指摘もあります。

気をつけたいのは、水回りはリフォームとは関係なく、常に修理対象です。水漏れは建材を傷めることにつながるので水回りには特に気をつけたいところです。

ほかに白蟻対策などもありますが、どのハウスメーカーも保証期間を設けているところが多いので当面の心配は必要ないでしょう。

いずれにしても、家づくりの際の初期投資の部分はしっかりと抑えておきたいところです。

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